「有名人もシンガポールに移住するって聞いたことがあるけど、実際どうなの?」
マーライオンで有名なシンガポールは、南アジアの半島にある小さな国です。
国は小さくても、整ったインフラや高い生活水準から移住先として人気があります。
この記事では、シンガポール移住のメリットとデメリット、必要なビザの条件をご紹介します。
最後まで読んで、移住のイメージを掴みましょう。
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シンガポールってどんな国?
シンガポールは日本から直行便で7時間ほどの距離にある、世界有数の先進国です。
シンガポール基本情報
シンガポールはマレー半島(マレーシア)とジョホール海峡で隔てた南にある島国で、60以上の島から成っています。
第二次世界大戦後から1965年の独立まで英国領だったため、公用語のひとつに英語があります。
シンガポールの公用語は英語のほかにマレー語、中国語、タミル語の4種類があり、民族によって異なります。
気候は年中高温多湿な熱帯モンスーン気候です。
通貨はSGD(シンガポールドル)
通貨はSGD(シンガポールドル)で、1SDGは90~93円程度。
2021年ごろからSGDの価値は上昇しているので、好景気といえます。
シンガポールに移住した有名人といえば『中田敦彦』
先進国のシンガポールは海外移住先として人気が高く、日本の有名人で移住した人もいます。
家族で移住したオリラジあっちゃん
自身のYouTubeチャンネル「YouTube大学」や、オンラインサロン「PROGRESS」で有名なタレントの「あっちゃん」こと中田敦彦さんは、2021年にシンガポールに移住しました。
妻の福田萌さんと、2人の子どもと一緒に家族で移住しています。
なぜシンガポールに移住した?
中田敦彦さんがシンガポールに移住した理由は、仕事と生活スタイルの変化からです。
仕事がメディアからYouTubeやオンラインサロンへと移行し、撮影機材の準備が自身でできるようになったことから、「どこでも仕事ができる」と考えるようになりました。
最初は日本の地方での移住を検討していましたが、次第に海外移住しても同じ仕事ができることを思いついたそうです。
以前に家族旅行で訪れたときのシンガポールの雰囲気がよかったことや、子どもに英語と中国語の教育を受けさせることができる、という利点から、シンガポール移住を決断しました。
中田敦彦のシンガポールの自宅は?
中田敦彦さんは自宅の地区を公表していませんが、3LDKほどの広さのコンドミニアムに住んでいるようです。
自宅には撮影スペース、キッチンダイニング、寝室、子ども部屋、広いバスルームがあることがYouTube動画や福田萌さんのインスタグラムで確認できます。
シンガポール移住のメリット|住みやすさ
シンガポールは「アジア人駐在員が住みやすい都市ランキング」で16年連続1位を獲得しています。
ほかのアジアの国と比較しても、インフラや教育、治安など生活面のさまざまな部分が整っています。
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生活水準が高い
シンガポールは日本以上にインフラが整っています。
シンガポールの国土は721㎢と東京23区より少し広い程度で、国内はほとんどMRT(地下鉄)で移動できるので大変便利です。
電車も5分間隔で運行していて東京と変わらず、移動のストレスがありません。
アジアの国としては珍しく家庭の水道水が飲める、インターネットがどこでも使えるなどのメリットもあるので、安心して生活することができます。
節税できる
シンガポールには住民税、贈与税、相続税などの税金がありません。
シンガポールで起業する場合、法人税が17%と日本の20%前後より低い水準で定められています。
株や不動産などの利益にかかるキャピタルゲイン税もないので、日本よりずっと節税できるでしょう。
子ども連れでも安心
シンガポールの教育水準は世界でもトップクラスです。
世界大学ランキングではシンガポール国立大学が25位、南洋理工大学が48位と2校がトップ50入りしています。
国際バカロレア・ディプロマ(IBDP・国際的に認められる大学入学資格)では、多くのシンガポール人学生が満点を出しており、2020年は満点の69人中、過半数の35人がシンガポールの学生でした。
2020年度のシンガポール人のIBDP平均点は34.48と、世界平均の29.62を大きく上回っていることも、国の教育水準が高いことを示しています。
シンガポールには日本人学校もあるので、帰国が決まっている家族連れにも安心です。
シンガポール移住で後悔しやすいデメリット
シンガポールに移住して「想像していた生活と違った」と後悔する人もいます。
デメリットもあらかじめ把握しておきましょう。
物価が高い
シンガポールの物価は高く、家賃は外国人向けのコンドミニアムで3,000SGD(約28万円)~と、日本と比較してもかなり高く感じます。
公営住宅(HBD)というコンドミニアムより20~30%安い住宅もありますが、購入はシンガポール人か永住権を持っている外国人に限られているので、移住者にはハードルの高い物件です。
家賃に反して、日常の買い物では日本より安いものもあります。
- コンビニのお茶 2.4SGD(約225円)
- スーパーのカップ麺 1.5SGD(約140円)
- 地下鉄のシングルチケット 0.8SGD~(約75円~)
- タクシーの初乗り 3~4SGD(約280~375円)
ローカルなレストランや簡単な外食なら安いところもあるので、工夫して生活費を安く収めることも可能です。
ルールが厳しい
シンガポールにはほかの国にはない珍しいルールがあります。
- チューインガム禁止
- ツバを吐くこと禁止
- 公共交通内の飲食禁止
- ホテルなどを除いたほとんどの場所が禁煙
国の美化のためにさまざまな規制があり、ルールに反すると500SGD(約47万円)~の罰金が科せられることもあります。
ルールが厳しく窮屈に感じるかもしれませんが、この厳しさが治安に直結しており、シンガポールは「世界の安全な都市ランキング」で東京に次ぐ2位に選ばれています。
移住は現実的?必要な就労ビザ
シンガポールにはビザなしで90日間滞在することができます。
90日を超える場合は長期滞在ビザが必要です。
- 中田敦彦も移住に活用|EP(Employment Pass)
- S Pass
- 学歴条件
- 収入条件
- 家族ビザも申請可能
- PEP(Personalised Employment Pass)
- ワークホリデー
- 老後の移住は可能?
中田敦彦も移住に活用|EP(Employment Pass)
シンガポール移住にもっともメジャーなビザで、中田敦彦さんもこのビザを利用しているといわれています。
EPは起業家や専門性が高い仕事の人向けの就労ビザです。
ビザは基本的に2年ごとに更新、家族ビザの申請もできます。
EP取得後に永住権を申請することも可能です。
S Pass
主に一般職の人を対象とした就労ビザで、EPと同じく2年ごとに更新します。
条件はEPよりやさしいですが、業界や勤める企業によってS Passを取得できる人数に限りがあります。
人数が上限に達すると、条件を満たしていてもビザを取得することはできません。
学歴条件
EP、Sパスにはそれぞれ学歴の条件があります。
- EP:四年制大学卒業以上
※ ただし、シンガポール政府は学歴について詳しく明言しておらず、大学卒業でなくてもEPを取得した人もいます。 - Sパス:専門学校、短期大学卒業、もしくは同等かそれ以上
収入条件
EP、Sパスともに収入の条件があります。
- EP:月収4,500SGD以上(約42万円以上)
※ ただし、年齢や学歴によって基準が異なります。
年齢が上がるにつれてより高い収入が求められます。 - Sパス:月収2,500SGD以上(約23万円以上)
単身のビザは上記が条件で、家族ビザを申請する場合は6,000SGD(約56万円)以上の月収が必要です。
家族ビザも申請可能
家族ビザはDP(Dependent Pass)と呼ばれ、月収6,000SDG(約56万円)以上のEP、Sパス保持者の家族が申請できます。
配偶者と21歳未満で未婚の子どもが対象です。
シンガポールに滞在することができますが、就労は認められていません。
PEP(Personalised Employment Pass)
メジャーなビザのEP、Sパスのほかに、PEPとよばれる個人でビジネスをしている人向けのビザがあります。
年収144,000SDG(約1349万円)以上の収入があることと、過去半年の固定月収が18,000SGD(約167万円)以上あることが条件と、高収入者が対象です。
過去の収入さえあれば、最大6カ月間無職でもシンガポールに滞在することができます。
期間は3年間でその後の延長ができないため、さらに滞在する場合はEPやSパスに切り替える必要があります。
ワークホリデー
シンガポールには「ワークホリデー」という滞在プログラムがあります。
「ワークホリデー」は就労や休暇を目的としたプログラムで、最大6カ月間シンガポールに滞在することができます。
<申請条件>
- 18~25歳
- 大学生、または大学卒業生であること
- 所属大学、卒業した大学が日本政府に認定されていること
ワークホリデーが認められている国は日本をあわせて9か国あり、9か国合わせて年間2,000人までの人数の上限があります。
申請条件をクリアしているからといって確実に取得できるビザではなく、6カ月以上の更新もできません。
滞在中にシンガポール企業に就職できればEPやSパスに切り替えることができるので、長く滞在したい場合は仕事探しのためにワークホリデーを活用するのがおすすめです。
老後の移住は可能?
シンガポールにはリタイアメントビザがありません。
就労ビザはすべて継続的な収入があることが前提となるため、収入が年金だけの場合シンガポールに滞在することはできません。
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投資家向け永住権(GIP)
シンガポールには投資家向けの永住権取得プログラムがあり、GIP(Global Investment Program)とよばれています。
会社を経営していて、企業家としての経験がある人が対象です。
投資永住権の申請条件
GIPには大きく分けて2種類の申請方法があります。
- 250万SGD(約2億3400万円)以上で新規事業を立上げるか、既存事業の拡大に投資する
- 250万SGD(約2億3400万円)以上をシンガポールのベンチャー企業、財団、信託に投資する
永住権にはいくら必要?
GIPで永住権を取得するには最低250万SGD(約2億3400万円)が必要ですが、EP、Sパス保持者や家族ビザ保持者も永住権を申請することができます。
申請はオンラインで行われ、手数料は100SGD(約9,400円)です。
「永住権」という名前ですが5年ごとに更新が必要となります。
永住権を取得することで、シンガポール人向けの公営住宅(HBD)を購入できる、医療費や公共教育費が安くなるなどのメリットがあります。
永住権を取得した本人は対象となりませんが、その子ども以降の世代には兵役が義務付けられ、回避しようとすると懲役や罰則の対象になります。
移住する前に知っておきたい費用と仕事
移住する前に準備しておきたい貯金額は、約170万円です。
すぐに収入が入らない可能性があるので、3カ月分程度の生活費があると心強いでしょう。
移住にかかる費用
シンガポールのビザ申請は国内に3つある代理店が行い、申請料は1件2,400円です。
ビザ申請費用、航空券のほか、3カ月分の生活費をあわせると1,698,400円になります。
内訳はこちらです。
- ビザ申請費用 2,400円
- 航空券 約9万円
- 敷金+家賃 約15,000SGD(約141万円)
- 食費 約1,500SGD(約14万円)
- 光熱費 約450SGD(約42,000円)
- 通信費 約150SGD(約14,000円)
現地での仕事
シンガポールには海外の国際企業が多く、日系企業も進出しているので、まずは日系企業に応募するとよいでしょう。
マネージャーなど高いポジションの求人が多いですが、未経験で挑戦できる仕事もあります。
転職エージェントも複数あるので必要に応じて利用しましょう。
若い日本人がシンガポールで就職する場合、月収は約3,000~3,500SGD(28万~33万円)程度です。
まとめ|シンガポールに移住してクオリティの高い生活を
シンガポールは多文化・多言語で教育の水準が高いことや、ルールが厳しく治安が安定していることから、家族での海外移住先としても人気が高まっています。
経済もまだまだ成長しているので、移住先としての人気は上がっていきそうです。